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苫小牧東港ケーソン(防波堤)

写真提供:北海道開発局 室蘭開発建設部 苫小牧港湾建設事務所

構造物名 苫小牧港東港区防波堤(東防波堤・中防波堤・内防波堤)
構造形式 ケーソン式混成堤(1部消波工付)、東・内防波堤の基部は傾斜堤
構造諸元 延長 東防波堤4,758m 中防波堤1,500m 内防波堤900m
ケーソン形状(防波堤最先端部の形状を示す。寸法はL×B×Hを示す)
    東防波堤19.6m×18.5m×18.0mフーチング長2.5m
    中防波堤15.0m×21.0m×16.5mフーチング長2.5m
    内防波堤15.0m×11.5m×10.0mフーチング長0m
所在地

苫小牧市 42°36′07″N,141°48′56″E

その他 実施機関:北海道開発局 室蘭開発建設部 苫小牧港湾事務所
湾港名:苫小牧港
施工年:昭和51年~平成12年
概要

 襟裳岬から地球岬にいたる300kmの区間は、海岸線が単調で避泊に適した内湾や入江が無く、避難港の整備も行われていないため、海事関係者から荒天時の避難対策が強く求められていた。さらに苫小牧港西港区においては、バース待ちや、信号管制による入港規制等により待船が頻繁に発生している事に加え、堀込み港湾という特性上、船舶が安全に待機できる水域が無いため、それらの対策が求められていた。

 これらを踏まえて当整備事業は、荒天時における避難泊地の整備、待船船舶の安全性の向上、港内航行船舶の安全性向上を目的に実施された。

 構造物の特徴としては、当地区の地質が比較的軟弱な粘性土地盤が広く分布している為、上部胸壁式やフーチング付ケーソン等による載荷重の低減や種々の円形すべり防止対策工が採用されている事、防波堤が海岸線から3km沖(水深 -18.5m)に設置される為、大きな波力に耐え得る大型ケーソンである事、大型ケーソンで設置延長が長大で製作個数が多いので作業効率化の為に、複数のケーソンを同時に製作でき、かつヤード内ケーソン移動の為のジャッキ搭載台車を地下に設けた陸上ヤードを整備してケーソンを製作し、製作後は台車で岸壁横まで運搬し、1,300t吊起重機船により吊り上げて進水する施行方法が採用されたことである。中防波堤の一部は進水後、海上でのかさ上げコンクリート打設を行っている。

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