橋梁構造物

シラリカ川橋

写真出典:「北海道のコンクリート橋 第5集」(北海道土木技術会コンクリート研究委員会)

構造物名 シラリカ川橋
構造形式 PC3径間連続ラーメン箱桁橋(全外ケーブル構造)
構造諸元 橋長 96.2m
支間 25.8+42.7+24.0m
発注者 日本道路公団 北海道支社
設計者 ドーピー建設工業(株)
施工者 ドーピー建設工業(株)
所在地

八雲町 42°21′21″N,140°16′54″E

路線 北海道縦貫自動車道
完成年 2001年(平成13年)
概要

 本橋は、北海道縦断自動車道長万部IC~八雲IC間に位置する橋梁で上部工コンクリートに高性能軽量骨材を用いた高性能軽量コンクリートPC橋である。また、主方向には全外ケーブル構造を採用している。

 わが国の軽量コンクリートの実用化は、天然軽量骨材を使用した1950年代に始まり、1960年代には品質が安定した人工軽量骨材が初めて市販きれた。その後多くの研究や試験を重ね、従来の人工軽量骨材と比較して、各段に高強度で吸水率が低い高性能軽量骨材が開発された。この高性能軽量骨材を利用することにより、耐久性の優れた構造用軽量コンクリートが製造でき、桁やスラブなどのコンクリート上部構造の重量を大幅に低減できるようになった。

 軽量コンクリートを本橋で使用したことによる代表的な利点には、次のようなものが挙げられる。

・コンクリートの単位重量が約18%減少するため、コンクリート重量が軽減し、普通コンクリートと比較した場合、PC鋼材量で約15%、使用鉄筋量で約5%を削減。

・PC鋼材の低減によりケーブル本数が減少でき、緊張回数が減るため施工性が向上。

・骨材内部に独立気泡を有しているため、耐凍害に対して有効であることと同時に課題であったポンプ施工による閉塞トラブルも解消。

 なお,本橋は平成14年度土木学会北海道支部技術賞を受賞している。

引用文献:「北海道のコンクリート橋 第5集」(北海道土木技術会コンクリート研究委員会)
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