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橋梁構造物

新牛朱別川橋梁

写真出典:「北海道のコンクリート橋 第4集」(北海道土木技術会コンクリート研究委員会)

構造物名 新牛朱別川橋梁
構造形式 3径間連続箱桁PC斜張橋
構造諸元 橋長 154.8m
支間 48.15+57.0+48.15m
発注者 北海道旅客鉄道(株)
設計者 日本交通技術(株)
施工者 清水建設(株)
所在地

旭川市(牛朱別川分水路) 43°49′25″N,142°26′58″E

路線 JR宗谷本線(永山・北永山間)
完成年 1997年(平成9年)
概要

 新牛朱別川橋梁は、北海道開発局が旭川市内の洪水対策として進めている「牛朱別川分水路」と交差するJR宗谷本線(永山・北永山間)に新設された橋梁で、本線線を一時的に仮線に移設して建設する仮線方式により施工している。

 橋梁の構造形式の選定にあたり、経済性、維持管理、環境問題、地域のランドマーク性を考慮しPC斜張橋としている。

 本橋梁について特筆すべき点を列挙すると,

(1) PC斜材の採用:斜材は、道路橋等で一般的なマルチタイプではなく、PC構造としている。このため,斜材の応力振幅やケーブルの振動を考えなくてよいのでPC鋼材の応力度の制限値を大きくとることができる。またケーブルは,主塔部にサドル部を設けたスルー構造で,横桁の両側に定着する形式をとっている。たわみ制限の厳しい鉄道橋にとっては、PC斜材とすることで斜材支点の条件がマルチタイプに比べ有利に働く等の特徴がある。

(2) PC斜材のプレキャスト化:全国で初めて、PC斜材のプレキャスト化を試みている。

(3) 計測管理:斜張橋の施工は,場所打ち架設工法(総足場工法)で行っているが、主桁および斜材へのプレストレス導入時に構造系が複雑に変化する。このため部材の応力度や変位を監視し、施工にフィードバックする目的で計測管理を行っている。

 なお、本橋は平成10年度土木学会北海道支部技術貴を受賞している。

引用文献:「北海道のコンクリート橋 第4集」(北海道土木技術会コンクリート研究委員会)
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